大会長挨拶

第10回 日本筋骨格系徒手理学療法研究会学術大会
大会長 山内正雄

(びわこリハビリテーション専門職大学理学療法学科学科長

近代の徒手理学療法における大きな変革は、1974年にカナダのモントリオールにおいて運動器徒手理学療法を専門にしている各国の理学療法士が、初めての世界的な会議を開催し、その時の会議でIFOMT(現IFOMPT)が組織されたことに始まります。IFOMT発足当初は会員国が6か国で、準会員国が5か国でした。それから約50年が経過しました。IFOMT発足当初は、徒手理学療法技術の伝承といった要素が強かったものの、2000年以降はクリニカルリーズニングを中心に、エビデンスに裏付けられた評価や治療を推奨してきました。また、今までは各流派にこだわっていたものが、流派の垣根はなくなり、世界基準の治療法を求める方向に変わりつつあります。その結果、現在の会員国は24か国に増え、準会員国は13か国プラス準会員組織として5つの組織が登録されています。

日本は、2008年にアイルランドと一緒にIFOMPTの 21-22番目の加入国として認められました。そして、それ以後はIFOMPTとの情報交換を頻繁に行い、日本国内でグローバルスタンダードな徒手理学療法の啓発活動を行ってきました。

このような時代的背景を踏まえ、今回の大会テーマは、「徒手理学療法のエビデンスと技術 ”Cutting Edge”」とさせていただきました。今回、新たに発足した日本筋骨格系徒手理学療法研究会が、今後進むべき道を会員の皆様に示していくことが出来たらと思います。

今回は、特別講演としてニュージーランド・オークランド工科大学のDuncan Reid先生による「徒手理学療法におけるエビデンスと実践(仮題)」というテーマでの講演を企画しています。この講演で、少しでも世界における徒手理学療法を理解していただき、徒手理学療法を身近に感じていただければと思います。また、教育講演として札幌医科大学の片寄正樹先生による「スポーツ理学療法分野における徒手理学療法の役割(仮題)」を企画しました。この講演で、スポーツ分野における徒手理学療法のニーズやスポーツ理学療法から期待されていることを知っていただければ幸いです。一般演題は30演題を予定しております。一般演題では研究発表だけでなく症例発表なども募集し、日々の臨床における新たな取り組みや評価治療における問題点などを提示していただき、参加者が共有できて活発な質疑応答ができる場を提供していく予定です。

今回の学会が、毎日の臨床における筋骨格系徒手理学療法の一助になれば幸いです。

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